Z旗

Z旗

満開の桜を見る度に、ああ去年はもう散り尽くしたあとだった、と感慨が胸に押し寄せる。花が咲いているせいか、春、新学年の始まりを身にしみて感じるのはわたしだけだろうか。そしてそう考えるとき、わたしは常に一年という時間の長さと短さを思い知るのだ。 一年前のわたしは文字通り右も左もわからなくて、新しい…
高二になって

高二になって

 僕はこの四月で高校二年生になった。とは言っても、周囲の環境はあまり変わっていない。教室も、机の場所も、担任の先生も高一の時と同じため、そこまで実感はしていない。でも、これから過ごす一年間は明らかに去年度までとは違うということが先生達の口振りからよく伝わってきました。今までは僕達を様々な所で引っ張っ…
一年半ぶりの日本

一年半ぶりの日本

私はこの春休みに、約一年半ぶりに日本に一時帰国した。たったの一年半ぶりだが私にとってはすごく懐かしくて心地よい場所だった。ただ、なぜか中二でロンドンに来るまで約十四年間日本で暮らしていたにもかかわらず、日本に着いた時"帰った"というよりは"訪ねた"という感じがどこかでしていた。なぜだろうという気持ち…
赤ネクタイの偉大さ

赤ネクタイの偉大さ

 四ヶ月ぶりの立教、不思議と久しぶりな気がしない。礼拝、食事のマナー、朝のベッドメイク等で、久しぶりだからといって惑うことはなかった。この四ヶ月間、春に帰った際、自分が高三として、ちゃんとできるのか不安でたまらなかった。しかし、立教で今日一日を過ごし、日常の事柄をしっかりこなすことができ、不安が一気…
「最後の一年」

「最後の一年」

今までは、休み中は勉強があまりできなかった。自分への甘えがあったのだろうか。何か計画するはいいものの、それを実行に移すことができていなかったと思う。しかし、今回の長期休暇に入る前に、私はある目標を立てていた。それは、集中力をつけることだった。今まで勉強をする時、私は集中力を維持することができずにいた…
今年咲いた桜は、自分の新しいスタートだ。

今年咲いた桜は、自分の新しいスタートだ。

この学校に来て1年が経ち、再び春が来た。立教にある桜は本来ならば春休みのうちに花びらは散ってしまうらしいが今年は珍しく新学期に間に合ったようだ。というのも今年のイギリスは異常なまでに寒かったのだ。日本ではあり得ないが4月に雪が降っていたのである。 イギリスで初めて冬を越した。長い冬だったと思う。1…
3年後の自分

3年後の自分

僕は3年後、自分の力だけで生きていける人になりたいと思っています。だから、立教英国学院に入学しました。 立教英国学院に来て3つの事に気づきました。 1つ目は、学校にいる全ての人がたくさんのコミュニケーションをとることです。こんなに仲のいい人たちがいると知って驚きました。 2つ目は、すべての生徒…
新しい学校、生活、そして仲間

新しい学校、生活、そして仲間

まだ夢の中にいるようだ。この間の受験の時にはなかった「立教生」の証である校章を胸につけ、この作文を書いている。今はまだ立教のリズムに慣れなくて、みんなについていくのが精一杯。しかしクラスの子も、食事の席の先輩も、同じドミトリーの子もみんな優しい。まだ、何も分からなくて右往左往してしまう私を優しく導い…
高1 ロンドン・アウティング 作文:「目移り」

高1 ロンドン・アウティング 作文:「目移り」

 名作の数々が澄まして鎮座する天下の美術館で、きょろきょろするのは山出しの子みたいで田舎臭くて恥ずかしい、なんて思いながらも自制できなかった。これが、Outingで行ったNational Galleryについての率直な感想だ。  一月に現代文の授業で『失われた両腕』という論説を読んだ。「ミロのヴィ…
立教英国学院での1年を終えて(香蘭女学校との教育連携により本校で1年間を過ごした生徒の手記)

立教英国学院での1年を終えて(香蘭女学校との教育連携により本校で1年間を過ごした生徒の手記)

経験  私は一年間をイギリスで過ごした。休みの期間も帰らず語学学校に通った。もちろん最初は英語力を伸ばしたいという狙いで行ったつもりだったが、ここに来て気付かされた事や学んだ事は本当にたくさんあった。  まず立教英国学院に来て出来た新しい仲間だ。人数が日本の学校に比べて少ない上に、朝起きてか…