立教英国学院で学んだ先輩たちは、今どんな学生生活を送り、未来へ羽ばたく準備をしているのでしょうか。卒業生である二人に、立教英国学院での学びや生活、今の自分について語り合ってもらいました。

立教英国学院で学んだ先輩たちは、
今どんな学生生活を送り、未来へ羽ばたく
準備をしているのでしょうか。
卒業生である二人に、
立教英国学院での学びや生活、
今の自分について語り合ってもらいました。

語ってもらったのは…

住井 一太さん

立教大学 
社会学部
メディア社会学科 4年

立教英国学院在籍期間:
高等部2年〜3年

太野 絢也子さん

立教大学 
文学部文学科
英米文学専修 3年

立教英国学院在籍期間:
高等部1年〜3年

学びも生活も自主的に
日本とは違う成長環境

住井さん(以下、住井):僕は海外で暮らす経験をしたくて、立教英国学院に入学したんだけど、太野さんにはどんなきっかけがあったの?
太野さん(以下、太野):もともとヨーロッパ留学に憧れていて、高校受験のとき親に勧められたのが決め手でした。何と言っても寮生活に惹かれましたね。親元を離れて友達と一緒に生活できるなんて楽しそう!と思って。
住井:そうそう寮は魅力的だった!僕は、子どもの頃からイギリスやシンガポールで暮らしていた経験もあって、海外での生活自体は慣れていたんだけど、立教英国学院は寮生活っていうところがワクワクしたよね。実際に寮生活を始めてみて、どう感じた?
太野:正直、最初の1週間はすごく疲れました。常に側に人がいるので、自分だけの時間が欲しくなったり。でも、逆に言えば悩んだり困ったりした時や嬉しいことがあった時はすぐに誰かに話せる環境だったので、今考えると恵まれてたなって。
住井:たしかに!ずっと「修学旅行の夜」みたいな雰囲気はあったよね。夜中まで友達と話していて先生に怒られたり(笑)。僕は高2、太野さんは高1で入学して、学年は違ったけど在学中は結構話す機会もあったよね。
太野:食事の席順がローテーションで変わるから、高等部に限らず小学部も中学部もみんな交流できましたね。全校生徒の顔と名前は頭に入っている状態でした。

住井:中庭で友達と
住井:中庭で友達と/高2ウィンブルドンテニス観戦へ
太野:昼食後の休憩時間

住井:そういう意味で、大家族みたいな雰囲気が強かったね。中庭で小学部の子と一緒に遊んだり、みんな兄弟みたいな。授業で印象に残っていることはある?
太野:英語で進める授業を初めて受けたので、そこからプレッシャーを感じましたね。入学当初、私の英会話力は日常会話レベルだったので、専門的な単語の多いBiology(生物学)の授業は、特に気合いが必要でした(笑)。授業には英国人の先生の他にも日本人の先生がいてくれたので、分からないことは日本人の先生に解説してもらって理解を深めましたね。
住井:先生はみんな優しいし丁寧だから、授業の後でも質問しやすい雰囲気はあったね。寮生活ならではでいうと、僕は放課後のプライベートレッスンもよく利用したな。
太野:自分から吸収したり、発言したりする意欲はすごく活きる環境ですよね。授業って聞くとどうしても「先生に教わっている」って感覚になりがちだけど、立教英国学院ではそれぞれが決めて、自らの発意で動ける部分が大きいですよね。
住井:授業に限らず部活動でもそれが出ていたよね。部活って顧問やコーチの指導のもと活動する印象が強いけど、立教英国学院では生徒自身がその日のメニューを決めて自由に運営していた。部長次第で部活の運営方針がガラッと変わってたよね。
太野:そうですね。私自身はしっかり活動したい派だったので、バスケットボール部の部長を務めた時はしっかり部員を集めて練習していました。

英国ならではの
文化や思想に触れる、
プログラムや授業も魅力

住井:高2の夏に行ったケンブリッジ大学の研修プログラムもよく覚えてるな。
太野:私も参加しました!2週間くらいケンブリッジの寮で暮らしながら大学の授業を体験したり、大学生と交流したり、国会議事堂やミュージアムで見聞を広めたりできましたね。しっかり学びながらも、リフレッシュできる良い期間でした。
住井:太野さんは、ホームステイにも参加したんだっけ?
太野:しました!5月のハーフ・ターム(学期中にある中休み)を使って、丸々1週間英国人のご家庭に滞在させていただきました。私が泊まったご家庭は、優しいおじいちゃんとおばあちゃんが暮らしていて、いわゆる観光向けの英国料理ではなく、現地のリアルな家庭料理を出していただいたのがすごく新鮮でしたね。あまりに楽しかったので、最終日の夜は、みんなで集まってお話ししながら、ちょっとしんみりしちゃいました。
住井:現地の人と交流したり、英国独自の文化に触れる機会はたくさん用意されていたよね。文化といえば、キリスト教教育に関してはどう思う?僕も太野さんも、入学してから初めて触れたと思うんだけど。
太野:私は週に1度受けていたチャプレン(学校付きの聖職者)の授業が印象に残ってますね。聖書を題材にディスカッションする授業なんですけど、キリスト教関連だけじゃなく、英国ならではの日常の話や、今世界で起きている問題など、キリスト教徒じゃなくても興味深く聞ける授業でした。
住井:生活の中に礼拝の時間が組み込まれてるのも良い習慣になったね。朝起きて、中庭でラジオ体操をして、朝食を食べて礼拝をする。これが日々のルーティンになっているから、規則正しい生活が染み付いていったと思う。
太野:毎日礼拝の時間があったから、クリスマスやイースターのようなカルチャーも、また違った側面から見るようになりましたよね。
住井:そうだね。日本にいたら触れることがない文化や思想に出会えたのも、立教英国学院で学んだからこそだったよね。

太野:ケンブリッジ研修の集合写真
太野:ケンブリッジ研修の集合写真/オックスフォード大学

勉強以外のスキルも
身につけながら、
自分の進路が見えてくる

住井:立教英国学院で過ごした3年間で、成長したなって感じることはある?
太野:ひとつは人との関わり方ですね。寮生活って、いろんな人と生活を共にするので、自分と異なる考えを受け入れたり、理解する気持ちが養われたかなと思います。
住井:すごくわかる。僕も人との距離感をうまく作れるようになったかな。どんなに仲がいい相手でも、24時間ずっと一緒に過ごしていると考え方や価値観の違いが出てくる。適度な距離を見極めることで、相手を尊重して受け入れられるようになったなと。これも立教英国学院での寮生活があったからだと思う。
太野:もうひとつ、早いうちに時間の使い方をしっかり学べたのも自分の中で大きな財産になりましたね。寮ではスマホや電子機器を先生に預けて生活するので、目の前の勉強や友人との時間に集中できる。そういう時間の使い方は、日本で生活を送っていたら身につかなかったかもしれません。
住井:生活が規則正しいから、タイムマネジメントがしっかり身についたよね。進学についてはどうだった?僕ら二人は帰国して立教大学に進んだけれど、立教英国学院での経験はどう活きていると思う?
太野:そうですね。私の場合は、立教英国学院で受けたEnglish Literature(英文学)の授業が、立教大学で英米文学専修を選択したきっかけになっています。授業で英文学に初めて触れて、文学作品を読み込んで、ディスカッションでアウトプットして、という経験が印象的だったので、大学でも同じような授業を受けられるというのが決め手になりました。住井さんはどうですか?
住井:僕はメディア関係の職業を目指してメディア社会学科に入ったんだけど、立教英国学院にいたことで推薦枠がもらえたのは大きかったかな。ここだけの話、推薦が取れるかはちょっと不安だったけど、成績だけじゃなくて生活面も総合的に評価してもらえたのかなと。

住井:球技大会のスナップ
住井:球技大会のスナップ/友達と
太野:放課後のワンシーン
太野:放課後のワンシーン/帰寮した時

太野:立教大学への推薦枠が拡大されて、より多くの学生の選択肢が広がることはいいことですね。
住井:同感!僕らのように日本の大学へ進学したいと考えている生徒にとってはチャンスにもなるよね。周りには英国や他国の大学に進学した人もいた?
太野:私の学年では、英国現地の大学に進学した人が3人ほどいましたね。日本の大学進学とはまた違うので、みんな、授業はもちろん、大学進学の申請物や提出物に関することまで、先生方がつきっきりでサポートをしてくださっていた印象があります。学部決めだったり、志望動機の書き方だったり手厚かったですね。
住井:日本の高校で担任の先生がしてくれるようなサポートも一通りきちんと受けられるから、まだ進路が決まっていない人も安心して入学できるんじゃないかな。卒業してから、立教英国学院の先生や生徒との関係は続いてる?
太野:ときどき連絡を取り合う人もいるし、プライベートで食事に行く先生もいますよ。今は退任されているので「元先生」ですけど、その方の新しい職場でアルバイトさせてもらっていたり(笑)。
住井:ええっ、そうなの?初耳!
太野:卒業後に英国に遊びに行った友達は、現地の先生にも会ってきたと言っていました。私もいずれは会いに行きたいですね。立教英国学院は私にとってもうひとつの家みたいな存在なので。
住井:きっと、僕ら卒業生はみんな立教英国学院を“第二の故郷”のように思っているよね。最後に、これから入学を考えている後輩に、何か伝えたいことはある?
太野:「踏み込む勇気を持ってください」ってことかな。家族と離れて外国で暮らすって聞くとすごく不安になるけど、ここでの出会いは必ず一生の財産になるので、ぜひ新しい世界へ踏み込んでほしいですね。
住井:僕は、今不安に思っている人に「助けてくれる先生や仲間がたくさんできるよ」ってことを知ってもらいたい。自分の寮生活を振り返っても、最初は不安だったけど、大家族生活や新しい学びの連続で、すぐに毎日が楽しくなった。立教英国学院は間違いなく第二の故郷になると思うから、思いっきり楽しんでみてほしいな。