「最高」がそろう瞬間

「最高」がそろう瞬間
球技大会。僕たちの青春が終わる嫌な行事。
この球技大会が終われば僕たちはもう完全に受験生だ。後輩たちが頑張って1つのものを作り上げようとしている最中も、後輩たちが一生懸命歌っている最中も、僕たちはただひたすら夢に向かって全力疾走する。目標の大きさに脅えながら、少しでも近い道を手探りで探しながら、見えない敵とぶつかりあいながら、ひたすら目標に向かって突っ走る。そうやって夢をつかみに行く。それが高校3年生だ。
めちゃくちゃかっこいいだろ!
倒れても這いつくばって、もがいて、死ぬ気で欲しいものを手に入れる。それは球技大会で僕らが実際にやったことだ。僕はそういうのが大好きだ。
慢心せず、本気で挑んで、真正面からぶつかり、全力で負けて散り、最大級の悔し涙を流す。これも僕らが球技大会で実際にやった事だ。僕はそういうのが大好きだ。
誰かに言われたとかじゃない。自分がしたいことを全力でするのが球技大会だ。
球技大会。開催するために生徒と教員が協力し合う最高の行事。
球技大会。新入生と在校生の仲を簡単に作れる最高の行事。
球技大会。1つの目標に向かって全員が汗を流して練習する最高の行事。
球技大会。みんなが全力で楽しくぶつかり合う最高の行事。
球技大会。あいつらの笑顔が見れる最高の行事。
そして僕たちはスタートラインに立つ。後輩たちに情けない背中を見せやしない。来年の4月、またみんなの最高の笑顔が揃う瞬間を僕は見たい。
(高等部3年生 男子)