私は生まれた時から病気を持っている。小さい頃からその病気に悩まされていて入院が普通の生活を送っていた。
私は体を動かすことを好む人種だ。しかし私は体を動かすのには不向きな体だ。私が苦しんでいる呼吸困難とは、呼吸がしづらく息切れがしたり、呼吸ができず息苦しい状態のことであるのは皆承知であろう。私は運動をすると、私の体が悲鳴をあげているのを知っていた。だがどうしても運動することをやめなかった。私は今でもこの病気に悩まされることが多々ある。やはり十代となると、激しい運動をすることが増える。だが、激しい運動をしたときほど大量の酸素を必要とするため、酸素を多く取り入れようと呼吸がはやくなって、息切れを起こす。生まれつき、体の弱い私は何度も倒れたことがあった。
しかしこの夏、私は自分への挑戦として、富士山へ登ることを計画した。もちろん医者は反対をした。だが私はその反対を押し切って、山に登ることを決心した。医者と私が心配していたのは、高山病による呼吸困難で倒れることだ。標高が高くなるにつれて酸素が薄くなり、呼吸困難が起こりやすくなるのだ。だが山頂に到着することにより、少し前の自分より強くなれるのではないかという単純な思いで登り始めた。
案の定、私は八合目から十合目に何度か倒れそうになった。だが私は立ち続けることに意味があり、頂上まで辿り着くことしか考えていなかった。そんな私には、ただひたすら前に進むことしかできなかった。
そしてようやく山頂に辿り着いた時、私は一つの思いで心がいっぱいになった。それは感謝の気持ちだ。山頂までついてきてくれた友人、今まで自分のことを助けてくれた皆に対しての感謝の気持ちだ。
今回の富士山に登るということは、自分自身との戦いであった。しかしその戦いは、自分だけではなく、後ろの支えがあったからこそ戦えたものだ。今回のことを自分の中の大きな一つの自信として、素直に喜び、感謝の気持ちを忘れずに、自分の病気と闘いながらもっと多くのことに挑戦していきたいと思う。
(高等部2年生 男子)