キャンパスは真っ白に雪化粧。ある日曜日の一日。

キャンパスは真っ白に雪化粧。ある日曜日の一日。 キャンパスは真っ白に雪化粧。ある日曜日の一日。 キャンパスは真っ白に雪化粧。ある日曜日の一日。 キャンパスは真っ白に雪化粧。ある日曜日の一日。
前日の夜から降り始めた雪がキャンパスを真っ白に覆った日曜日の朝。ブレイク2日目のこの日は、日曜日なのに生徒も先生も朝から大忙しの1日でした。
いつもより早く身支度を整えてドミトリーから出てきたのはバトミントン部の生徒たち。朝食後にトーナメント出場のためミニバスと学校車で15名の生徒が外出する事になっていました。
「先生、雪はどう?試合、行けそうですか?」
「随分積もっているけど、朝方には止んだし、気温も少しは上がったから大丈夫じゃないかなぁ。」
「良かった!」
引率の先生方も8時過ぎには出勤。屋根に10cmくらいの雪が積もったミニバスのエンジンをかけて出掛ける準備をしていました。日直の先生方は日曜8時の起床に合わせてこれよりさらに早く学校に来ましたが、そこここにウサギが駆け抜けた跡があるのを除けばキャンパスはどこも真っ白、踝まで埋まるくらいの雪の絨毯が広がっていました。宿直明けの先生が遠くの方で白い息を吐きながら、ドミトリーから食堂まで雪かきをしているのが見えました。
その手作りの細い小径が開通する頃、まずは小中学生の男の子たちがドミトリーから出てきました。早速雪を丸めて投げてみたり、先生が今作ったばかりの小径を嬉しそうにスキップしたり… その後に出てきた上級生達の顔も気のせいかいつもの眠そうな顔とはちょっと違って見えました。
案の上、朝食後は早速雪合戦の始まり。小中学校の男の子達ばかりではありません。高校生や女の子達も手に手に雪をもってキャンパスを駈け回っていました。彼らの楽しそうな声は礼拝が始まる10時近くまで低いライトグレーの雲の下で響き渡っていました。
バトミントン部の生徒たちが出発した後、今度はミュージックフェスティバルに行く生徒たちが先生の運転する学校車で出発。海沿いの町で毎年開かれるこのギターミュージックフェスティバルは本校でギターのプライベートレッスンをしているロシア人の先生がオーガナイズしているフェスティバルです。この日は更に午後から出発する生徒もいて、合計3人の生徒が出場しました。
「雪は大丈夫でしたよ。海の方は全然降らなかったようですね。」
午前の引率の先生から午後の引率の先生に学校車の鍵が手渡され、午後の部に出場する生徒を乗せた車が出発していきました。
その間、キャンパスの雪はどんどん除かれていきます。天気が良くなって溶けた訳ではありません。学校専属の庭師、ピーターさんが日曜日にもかかわらず、早朝から小型ブルドーザーで除雪してくれていました。日直の先生方も仕事の合間にスコップを使って、真っ白なキャンパスに描かれた幾何学模様のような小径の幅を少しずつ広くしていきます。何人かの生徒たちが先生からスコップを借りてジョイント。すぐに飽きるどころか黙々と作業を続け、50cm、また50cmと小径の幅は少しずつ広がっていきました。
ニコニコ顔の生徒たちに混じって、この日は少々顔のこわばった生徒たちも何人か…。実はこの日、本校を会場に、午後からTOEICとTOEIC Bridgeの英語資格試験が行われました。先学期から正式なセンターとしてTOEIC/TOEIC Bridge試験を校内で実施できるようになりました。雪のキャンパスを大きなCDデッキを持って教室棟に向かう監督の先生。この日は、TOEIC試験監督の特別講習を受けた先生方が合計で4時間近くに及ぶ試験を交代で監督しました。生きた英語を実際に体験するだけではなく、客観的な英語能力を試すことも忘れないようにと始まったこのTOEIC、従来から校内で実施されていたケンブリッジ大学英語検定や日本英語検定協会の英検に加えて行われるようになった、生徒たちの更なる「やる気」を喚起するための先生方の工夫です。
生徒達ばかりか先生方も大忙しの日曜日となりました。キャンパスに降り積もった真っ白な雪は一日中生徒たちと戯れた後少しだけ茶色くなりましたが、今晩はまた少し冷え込んで明朝には再び真っ白な姿で生徒達を迎えるのかも知れません。明日はブレイク3日目、全校でロンドンへアウティングです。