2016年度卒業終業礼拝 小学部6年 卒業生スピーチ 

2016年度卒業終業礼拝 小学部6年 卒業生スピーチ 
「立教に入ってみる?」
これが一番最初に母に言われた言葉です。そのとき、僕は、気安く
「別にいいよ」
と言ってしまいました。しかし、あとから寮生活だと気づいて、びっくりしました。家族から離れるなんて少し厳しいと思いましたが、やめようと思ってももう手遅れでした。
 入学試験の日がやってきました。緊張しましたが、結構、受かる自信がありました。試験が終わってすぐ友達ができました。こんなに早くできるとは思ってもみませんでした。今も友達です。
 いよいよイギリスへ旅立つ日がきました。ぴしっとしたワイシャツとズボン、そしてネクタイを身につけての出発でした。
着くと、先輩方がたくさんいて、僕は一番の年下でした。後輩がいないのが少し残念でした。僕のドミトリーは日本と違って、レンガだらけでした。結構新しく作られたと思ったら、1980年代と言われ、びっくりしました。
 僕のドミトリーのメンバーは、小五と中一でした。アンパッキングが終わり、昼食の時間になりました。家で、ナイフとフォークの練習をしてきたので、その成果を見せてやろうと思ったのに、食べ物が切れなかったり、床に落としそうになったりして、大変でした。今は大丈夫です。
 食事が終わり、入学式が始まりました。母は後ろで座っており、ずっと僕のことを見つめていました。僕は、聖歌を歌ったり、校長先生から、バッジをもらったりしました。特別な学校だなあと感じました。
 授業が始まり、普通の生活も始まり、だんだんと慣れてきました。やがて、部活にも入り、たくさん仲の良い先輩ができました。もちろん、全てがうまくいったわけではなく、問題も起きました。例えば、先輩に生意気なことをしてしまったり、言うことを聞かなかったり、テーブルマナーがきちんとしていなかったりして、注意されたこともありました。
今もそうです。でも大丈夫です。中学生になったら、成長します。見ていてください。
僕は、この二年間で、勉強の仕方、人と一緒に暮らす力を身につけてきました。僕が立教に入ったのは、こういう力が将来に役立つと思ったからです。最初は親と離れるのはいやでしたが、先輩方と一緒に生活するのも楽しいと思いました。
 今まで、僕のことを支えてくれた家族、担任の先生、先輩方、ありがとうございました。これから中学生になったら忙しくなります。期末試験もあります。勉強することが多くなるでしょう。後輩もでき、自分が先輩らしくならなければいけないので、人にあまえずに頑張りたいと思います。そして、自分の思い通りにいかなくなることも増え、わがままを捨てなければいけないと思います。それはとても難しいことだと思います。だからみなさん、僕もみなさんのことを応援しますので、僕のことも応援してください。