卒業生たちが教えてくれるもの

最終回 校長教育コラム

卒業生たちが教えてくれるもの

~立教英国学院で育まれた力のその先へ~

これまでのシリーズでは、本校が大切にしているキリスト教教育、母国語教育、日英融合教育、全寮制教育、そして国際理解教育についてお話ししてきました。
では、その教育はどのような実を結んでいるのでしょうか。
その答えは、卒業生たちの姿の中にあります。

立教英国学院は1972年の創立以来、多くの生徒たちを送り出してきました。卒業まで本校で学んだ生徒もいれば、保護者の海外赴任の終了などに伴い、学年途中で帰国した生徒も少なくありません。しかし、在籍期間の長短に関わらず、多くの生徒たちに共通していることがあります。

それは、人生の中でも最も多感な10代の時期を、この立教英国学院という共同体の中で過ごした経験が、その後の人生に大きな影響を与えているということです。
卒業生たちは現在、さまざまな分野で活躍しています。

外交の世界で国際社会を舞台に働く人。
大学や研究機関で学問を追究する人。
医療の現場で人々を支える人。
音楽や芸術の分野で創造的な活動を続ける人。
企業で活躍する人。
自ら起業し、新しい価値を生み出している人。

活躍の場は日本国内にとどまらず、世界各地へと広がっています。もちろん、私たちが誇りに思うのは肩書や職業だけではありません。どのような場所にあっても、人と協力しながら社会に貢献し、自分らしい人生を歩んでいることです。それこそが、本校が育てたいと願ってきた人間像だからです。

校長として特にうれしく感じるのは、多くの卒業生が人生の節目に学校を訪ねてくれることです。
大学を卒業したとき。
就職が決まったとき。
結婚したとき。
転職したとき。
そして、自らが親となったとき。

かつて暮らした寮を訪ね、思い出の場所を歩き、恩師や職員と言葉を交わします。
私はその姿を見るたびに、学校とは単に学ぶ場所ではなく、「帰ってくることのできる場所」でもあるのだと感じます。
卒業生たちはよくこう話してくれます。
「人生の原点は立教英国にあります。」
「ここで出会った仲間は一生の財産です。」
「寮生活で学んだことが、今でも自分を支えています。」

その言葉を聞くたびに、立教英国学院の教育の本質は、教科書の知識や試験の結果だけでは測れないものなのだと思わされます。本校の生徒たちは、思春期という難しい時期を共に過ごします。喜びも悲しみも分かち合いながら生活します。
時には衝突し、時には傷つきながらも、人間関係を築いていきます。
親元を離れた環境だからこそ、自分の弱さも隠せません。自分のすべてをさらけ出した中で築かれた友情は、人生を支える大きな力となります。そしてその経験は、社会に出た後にも生き続けます。

会社や組織には、自分と同じ考え方の人ばかりがいるわけではありません。年齢も背景も価値観も異なる人々と協力しながら、一つの目標に向かって歩んでいかなければなりません。立教英国学院の卒業生たちは、そのような環境に自然に適応していきます。なぜなら、小学生から高校生までが共に暮らす共同体の中で、多様な人々との関係を築く経験を積んできたからです。

相手を理解しようとする力。
自分の考えを伝える力。
互いの違いを認めながら協力する力。

こうした力は、全寮制生活の中で育まれた大切な財産なのです。現在、本校ホームページでは、さまざまな分野で活躍する同窓生からのメッセージを紹介しています。そこには現在の職業や肩書だけではなく、立教英国学院での寮生活や仲間との出会い、異文化の中で学んだ経験が、現在の仕事や生き方にどのようにつながっているのかが語られています。

全寮制生活の中で培った対話する力。
他者と協働する力。
多様な価値観を受け入れる力。
そして困難を乗り越える力。

そうした力が、社会のさまざまな場面でどのように生かされているのかを、卒業生たちは自らの言葉で伝えてくれています。ぜひ本校ホームページの「同窓生からのメッセージ」をご覧いただきたいと思います。そこには、立教英国学院で過ごした日々が、その後の人生とどのようにつながっているのか、その答えがあるはずです。世界で活躍する力とは、単に英語ができることではありません。

人を理解する力。
人と協働する力。
困難の中でも希望を失わずに歩み続ける力。
そして、人を愛し、人のために力を使うことのできる力です。
50年以上にわたり、この学舎から巣立った卒業生たちは、そのことを私たちに教えてくれています。
これからも立教英国学院は、一人ひとりの生徒が自らの可能性を発見し、自分らしい人生を切り拓いていくための学びの場であり続けたいと思います。

校長メッセージ
教育の成果は、卒業の日ではなく、その後の人生の中に現れます。立教英国学院で出会った仲間たちと共に育まれた経験こそが、生徒たちの人生を支えるかけがえのない財産なのです。
https://www.rikkyo.co.uk/category/new/alumni/