社会科:歴史の授業で映画「うしろの正面だあれ」を観ました

社会科:歴史の授業で映画「うしろの正面だあれ」を観ました
中学3年生の歴史の授業で、戦時下の日本の様子を学習するために「うしろの正面だあれ」という映画を皆で観ました。この映画は、海老名香葉子さんの戦争体験をもとにしたアニメ映画です。戦争に関する授業をするとき、当然時代背景や戦争が起きた理由、戦争の経過について学習しますが、それだけでは、なかなか戦争を自分に関わりがあることとして捉えるのは難しいものです。そこで、行う授業の内容を踏まえてこの映画を観ることにしました。自分たちよりもはるかに年下である当時の香葉子さんが、戦争と東京大空襲によって家族を失いながら、それでも立ち直って進んでいく様子を観て、皆どのように感じたのでしょうか。以下に各生徒が授業後に書いた作文の一部を紹介します。
私は、戦争は本当に大変なんだと深く痛感しました。
特に印象に残ったところは、最後の授業の中盤に東京が空襲にみまわれ、家族が死んでしまったという兄からの知らせを受け取るシーンでした。ただ死んでしまっただけでもつらいのに、自分だけが生き残ってしまったことを伝えに妹の疎開先に向かう兄の気持ちを考えるといたたまれません。今の平和な生活があるのは昔の人が頑張ったからだと思います。ただ悲しいだけでなく、それを次に生かして互いに助け合える香葉子はほんとうに素晴らしい人だと思いました。(女子)
戦争が皆にしたことを改めて実感しました。戦争前は家族みんなが仲良く、幸せに生活していました。
しかし戦争が始まってからは、戦争に勝つために、自分のものを捧げました。そして子供は親から離れて疎開し、寂しい思いをしました。3月9日の東京大空襲では、罪のない沢山の人が被害にあいました。それはとても残酷なことだと思います。このような戦争をもう二度としてはいけないと思います。(女子)
私はこの映画を見て、第二次世界大戦の悲惨さを改めて思い知りました。一番心に残ったのは、香葉子に喜三郎が、他の家族がみんな亡くなったと告げる最後のシーンです。喜三郎が自分が何で生きてるのだろうと言い、泣くシーンです。戦時中の豊かでない生活のなかで、全ての国のために尽くすという事は苦しいし悲しいと思うので、今もそして未来も戦争はしてほしくないと改めて思いました。(女子)
私は、 戦争を題材にした映画などを見るといつも思うことがあります。  大切な家族や家、大切なおもちゃまで奪われたにもかかわらずあんな結果になってしまうことはとても悲しく辛いことです。 だから戦争は絶対してはいけないことだと思います。今、私たちのまわりには住む場所や家族や友達がいます。それを当たり前のことと思わず、今あるこの環境を大切にしていきたいと思いました。(女子)
私はこの映画を見て多くの事を学びました。香葉子が疎開していく時、みんなの前で歌った歌はアメリカの歌なので皆がざわめきましたが、それを気にせず一緒に歌ってくれたお母さんの優しさがすごく心に残っています。現代の戦争は国民一人ひとりから見てもすごく怖いものだと言うことがわかりました。私はこの映画を見る前は戦争しても良いのではないかと思っていましたが、今は戦争は二度と起こしてはならないと思います。(女子)
僕はこの映画を見て戦争の辛さを感じた。香葉子が友達と遊んでいる平和な時代から、一気に戦争になっていくのがとても悲しかった。生活用品を戦争のために全部費やすのも初めて知り、第二次世界大戦において不利な立場にいたのだとわかった。たくさんの犠牲を出しても勝てなかったのは悲しいけれど、そこから反省したおかげで今の平和な日本があるのだと思った。(男子)
戦争によって多くの命が奪われ、子供から親を奪ったのでやはり戦争していけないと思いました。人間の命を軽く見てはいけないし、国民やすべてのものを捧げてまで勝つ必要があったのかなと疑問に思いました。(女子)
戦争中を必死で生きていた人たちだからこそ、その人たちに語られる戦争の体験談は、私たちの時代にも必要だと感じました。(女子)
授業で戦争の背景を学んでからこの映画を見たことで、イメージしやすくなり、戦争について考えることができました。もし自分がその状況にいたらと考えるととても怖いし、自分がどれだけ恵まれているのかを改めて強く感じました。(女子)