高等部2年生アウティング作文「文系の私が行く王立研究所」

高等部2年生アウティング作文「文系の私が行く王立研究所」
え?王立研究所?文系の私が?絶対何も分からないに決まっているよ・・・。食事中突然先生から理系に混ざって行動するよと言われた私は一瞬硬直しました。夏休みのサマープログラムの予習をしっかりしてきてね、って、いやいや、無理ですよ。化学も物理も生物も選択していない生粋の文系の私が話について行ける訳無いじゃないですか。気分は曇天、しかし当日は皮肉なことに晴天。視界にRI(The Royal Institution)の旗が入り、いよいよだと意を決して中に入っていきました。
想像していたとおり、私にとっては遠い世界の実験道具やら装置やらがずらっとガラス越しに並んでいました。ハンフリー教授が発明した爆発しない炭鉱労働者用の安全ランプ(なにやらメタンガスと反応しないように網で囲み、熱を吸収できるようにしていたそうです)。それからチンダル教授が、空が青く見える現象を説明するのに使った実験道具(たしか青色が一番反射しやすいからだそうです)。更にファラデーが長い間苦労したのに成功しなかった分厚い歪なレンズ(天才も失敗するのかと安心しました)。他にも数え切れない程のものが収められていました。先生の解説さえも理解するのに苦労することが多かったのですが、分かるとどれだけこの研究所がすごいのか気づきました。私たちが理科で習った元素のうち十個がここで発見されたらしいです。
次はもっと勉強してから行きたいな、と思いました。曇天からはじまったアウティングは、なんだかんだ楽しくたくさんのことを学べて良いものになりました。
(高等部2年生 女子)