立教英国学院

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入学始業礼拝、校長祝辞「生徒諸君にお願いしたいこと―正の連鎖を断ち切らないで守り続けてほしい。」





新入生の皆さん、入学おめでとうございます。そして在校生の皆さん、進学おめでとう。

はじめに先月の大震災で被害にあわれた方々に心からお見舞いを申し上げたいと思います。あわせて、ここでイギリスの人々から寄せられたあたたかい励ましについて、皆様にお伝えしたいと思います。

この1ヶ月の間に、いつも本校の生徒たちがお世話になっているヘルスセンターのドクター、ホームステイ先の家庭、先学期来てくれた小学校、劇を見に行った女子校など、交流先の学校やこの近くの小中学校、日曜日に教会で会う村の人たち、立教で教えたことがある昔の先生、クリスマスキャロルを歌いにいく老人ホームの人たち、学校出入りの業者さん、その他数え切れない方々から沢山のお見舞いと励ましの言葉やお手紙をいただきました。学校に荷物を届けにきた宅配便のおにいさんが、車からもどってきて「これ募金に入れてください。」と言って10ポンド札を差し出したのには本当に感動しました。いかにイギリスの人たちが日本と日本人を応援してくれているか、いかにこの学校が地元の方々に支えられているか、そしてまた、いかにこの学校が日本とイギリスを結ぶ架け橋としての使命を負っているか、感動と共にそれらのことに深く想いを抱いた1ヶ月でもありました。

この学校は1972年、縣康(あがたやすし)先生によって創設されました。世界で最初の全寮制私立日本人学校です。このあと新入生の皆さんにお渡しする胸のバッジには、この1972の数字が記されています。当時わずか19名の小学生だけでスタートした学校は、寮も教室も食堂も、すべて今、女子寮になっている本館だけで成り立っていました。第4代校長の宇宿昌洋先生の時代に、在英の各企業や多くの方々のご支援を得て、食堂ホールや教室棟、体育館や図書館などが完成し、今の学校の形ができあがりました。

本館の前には、創設者縣先生のレリーフが立っています。縣先生は私が高校生の時の立教高校の校長先生でした。第4代校長の宇宿先生はその時の私の世界史の先生でした。本館前のあのレリーフを制作したのは私が小学生のとき美術の先生だった三坂先生の工房です。またさきほど皆で歌った立教英国学院の校歌は縣先生の作詞に私の小学校のときの音楽の先生だった立教小学校の波多野先生が作曲したものです。

このように本校は創立の時から日本の立教学院と深く結びついています。立教学院は今から137年前、イギリス国教会の宣教師であったウィリアムズ主教によって創立された学校です。イギリス国教会の歴史をさかのぼれば、今から500年前のヘンリー8世に行きつき、そしてさらに、2000年前のイエス・キリストにつながっています。

ヨハネによる福音書の第151節以下に、次のようなイエス様の言葉が記されています。

わたしはまことのぶどうの木、わたしの父は農夫である。

わたしにつながっていなさい。わたしもあなたがたにつながっている。ぶどうの枝が、木につながっていなければ、自分では実を結ぶことができないように、あなたがたも、わたしにつながっていなければ、実を結ぶことができない。わたしはぶどうの木、あなたがたはその枝である。人がわたしにつながっており、わたしもその人につながっていれば、その人は豊かに実を結ぶ。

この学校が2000年の時を超えてイエス様につながっている存在であること、そしてまた、1万キロの距離を超えて日本とイギリスをつなぐ存在でもあること、このことを覚えておきたいと思います。

さて、ここで生徒の皆さんにお願いがあります。前からいる生徒諸君は、先学期の生徒会の選挙のときに、去年の生徒会から各立候補者に対して、「立教の良いところは何だと思いますか?」という質問があったのを覚えていると思います。 あのとき、立候補者全員が答えていたのが、上級生が優しい、ということです。上級生が優しい、ということは、実は学校にとって簡単なことではありません。とてもすごいことなのです。あるとき突然急に上級生が優しくなる、ということはありえません。よく耳にする話は、先輩からいじめられる、だからその時はずっと我慢して、自分が上級生になったら今度は下級生に同じことをやり返す、これはまさに負のスパイラルです。一度こうなってしまうと、その負の連鎖を断ち切る、というのはとても難しくなります。今の立教はまさにその正反対、正の連鎖が続いている状態です。あのとき先輩から優しくしてもらった、あの上級生が面倒を見てくれた、だから自分が上級生になったら今度は自分が下級生に優しくしてあげよう、後輩の面倒をよくみてあげよう、この状態、正の連鎖を断ち切らないで守り続けていってください。一度切れた鎖を元にもどすのはとても大変です。これは上級生だけのことではありません。気をつけなければいけないのは下級生の方でもあります。先輩が優しいからといってそれに甘えすぎないように。ちゃんと礼儀を守る、けじめをつける、言葉遣いに気をつける、そういうところをきちんとできなければいけません。それができたときに初めて、優しい上級生という存在が成り立っていくのです。このことを忘れないでください。

立教生一人一人が、学校をよくしていくためには何をしたらいいか、友達のために何をしてあげられるか、先輩のため、後輩のため、一緒に生活している人のために何ができるのか、いつもそういうことを考えながら、これからの生活を送っていってほしいと思います。

君たち一人一人の成長を祈って、本日の入学・始業礼拝式の式辞といたします。 

 

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