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3月3日を過ぎても片付けない立教の「お雛様」:小学生と高校3年生がお雛様の飾りつけをしました。



3月3日は五節句の一つ、上巳の日、現代では「桃の節句」として知られる日です。
五節句は江戸時代に確立した年中行事で、雛人形を飾る風習は、徳川幕府の2代将軍秀忠の娘和子が後水尾天皇に嫁ぐ際、嫁入り道具として持参したものが由来といわれています。雛祭りはやがて定着し、大名家は藩主の娘のため、贅をこらした雛壇を持ちました。特に尾張徳川家では代々のすばらしい雛壇が現在も徳川園(在名古屋)に見られます。武家の間だけでなく、民衆の間でも、裕福な家庭では雛人形を飾って祝うようになり、江戸時代末期には「豆雛」を贅沢だとし、禁止する法令も発されたほどです。

古来、日本は"祓(はらえ)"という風習を持ってきました。物に悪いモノをうつし、川に流したり焼いたりすることでケガレを取り除く考え方です。やがて人形を自分の身代わりにし、悪いモノを遠ざける形へと変わり、流し雛の風習になりました。これも雛祭りの源の一つと考えられています。ケガレを遠ざける考え方は、葬儀のあとに塩で祓ったり、神社の入り口では清水で手や口を濯ぐ、といった形で現代にも少しずつ残っています。

立教でも雛祭りはありますが、お雛様はちょっと違った役割を持っています。
立教で雛人形を飾り付けるのは小学生や中学1年生といった低学年の仕事。場所はチャペルです。
チャペルはキリスト教の礼拝が行われる大切な場所。そこにお雛様?ちょっとそぐわないような気がします。しかもこのお雛様、3月3日を過ぎても立教ではしばらく飾りつけられています。これにはワケがあるのです。

立教の卒業式は暦にもよりますが、通例3月10日前後の土曜日。小6・中3・高3がこの日に卒業します。特に高3は年明けから受験と入学準備で忙しく、はるか英国まで卒業式に戻るのは難しい。出席する高3生は毎年半分に満たないほどです。そんな卒業生の代わりにチャペルに立つのがお雛様。立教ではお雛様は出席できない卒業生の"代わり"を果たしています。
(詳しいエピソードは、こちらこちらへ)

今年、雛人形を飾りつけたのは小6生たちと、いち早く戻った高3生の4人。長い年月が経って、撥がなくなったり、冠が落ちてきていますが、それでも大切な立教のお雛様です。
「顔や手に触っちゃだめだよ」-人形を丁寧に扱いながら冠をつけ、刀を差しなおし、衣をととのえて飾りました。
「お内裏様とお雛様は右左、どっち?」 「じゃあ、今年は関西式にしようか。お内裏様が右だよ。」
今年も立教雛は、生徒たちを見守っています。
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