芸術同好会が「木炭デッサン」にチャレンジ

芸術同好会が「木炭デッサン」にチャレンジ 芸術同好会が「木炭デッサン」にチャレンジ
 放課後、芸術同好会のメンバーが美術室へ集まった。
「今週は皆でデッサンをしてみよう」
会長の動きを見ながら、見よう見まねで木炭デッサンをしてみる。もちろんほとんど初心者だ。
 芸術同好会には、個性豊かなメンバーがそろっている。大きくは美術班と写真班に分かれるのだが、同じ美術でも、水彩画が得意な生徒、デザインが好きな生徒。写真では、風景や自然を撮りたい生徒、人を撮るのが好きな生徒。こだわりのカメラを持っている生徒もいる。デッサンは会長の得意分野。会長のアドバイスを受けながら、有名な彫刻「ダビデ像」の写真をゆっくりと模写していく。和気あいあいと進めながら、時にぐっと静かになる場面があり、真剣に取り組んでいることが伝わってくる。
 私はこのような時間を過ごすのがとても楽しい。立教生の学校生活はとても忙しく、放課後もあっという間に夕食の時間となり、あとは夜の授業と就寝前までの自習。試験前になると、ドミトリーと教室棟を往復するだけに終わってしまうこともある。しかしふと一瞬、辺りを見回してみると、美しい花があったり、空がきれいだったり、中庭で楽しそうに話す生徒達の笑顔があったりする。私は忙しい立教生に、そのような素敵な一瞬に触れることをいつも大切にして欲しいと思っている。
 芸術活動は、写真でも絵画でも、美しいものに目を向け、切り取り、分かちあうものだと思う。だから私は彼らと芸術活動をすることが好きだし、新しいことに挑戦してすばらしい瞬間を発見させたい。
 彼らのキャラクターがそのまま出たような、個性的な作品が完成した。皆すばらしい成果をもって、誇らしげに記念撮影。
 同好会のメンバーには夏休みの自由課題として、「夏」をテーマに作品を作ってもらうことに決めた。私も砂絵に挑戦しようと思う。休み明け、どのような個性的な作品が集まるか、今からとても楽しみである。