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年初にあたって(2018年度3学期始業礼拝学校長式辞)



2019年を迎えました。日本には「元号」というものがありますが、今年は「平成」最後の年となります。

私は昭和39年生まれなのですが、私を含む、私よりも年上の先生方は、本校に勤めたときには「昭和」でした。従いまして、「昭和」から「平成」に変わるときにイギリスにいたことになりますので、感慨深いものがあります。

今、ここにいる皆さんは全員が、小学校6年生以上です。一度は日本の歴史について学校で学んでいるはずですから、「昭和」というのは、日本にとっては最後に戦争をした時代であることはご存じでしょう。

この冬休み中の1月7日の午後、学校を訪問してくださった方々がありました。

今から75年前、1944年の同じ日、午後1時35分に、イギリスから飛び立ち、フランスのシェルブールという場所の近くにあったドイツ軍のV1ロケット基地を爆撃して、Dunsfoldというところにある空軍基地(学校からGuildfordへ向かうと5分ほどで、左側に見えます)に戻る途中だった2機の爆撃機が、現在は立教の敷地内になる場所に墜落しました。第二次世界大戦中のことです。

お訪ねになられた方々は、その飛行機の乗組員のお一人(当時20歳だったそうです)の甥にあたる人2名と、もう一世代離れた方お一人でした。
その方が一番若いわけですが、その方は学校に事情を説明されて、立教の敷地内を調べたいとおっしゃり、ここ何ヶ月、もしかするともっと長い期間、時間をかけて、自分の大叔父さんの乗った飛行機が墜落した場所を、金属探知機も使って、正確に突き止められました。
その日は、その墜落した日の墜落した時間ちょうどに、甥御さんを連れていらっしゃった、というわけです。飛行機の墜落した場所は2つありますが、その場所で、それぞれの飛行機の乗組員の方の名前を書いた木の札を並べて、静かにお祈りして行かれました。
もし、そのようなものに気づいた人がいたら、どうぞそのまま、そっとしておいてください。

印象的だったのは、パイロットの甥に当たる方が、調べてくれた家族にお礼を述べた後、私に、「私たちはもうかなりの年齢です。今伝えないとこのような事実があったことを伝えられなくなってしまうので、今できることをする、ということが大切で、それは私たちがしなくてはいけないことだと思っています。」とおっしゃったことです。

私にとっても、このできごとは、今できること、自分は精一杯できているだろうか、と自分を振り返るよい機会となりました。

本校には、敷地を横切るフットパスがありますが、近い将来、その傍らに、そのできごとについて記された「小さな記念碑」を置かせて欲しい、というご要望をいただきました。是非実現して差し上げたいと思っています。

今年が最後となる「平成」という時代が、日本人にとって戦争のない時代であったことは、とても素晴らしいことです。
しかし一方で、平成という時代は、日本が、大きな地震や災害に多く見舞われた時代でもありました。世界を見渡せば、戦いや時代の変化に翻弄され、苦しい立場に立たされている方々は依然としてたくさんいらっしゃいます。
新しくやってくる時代が、変わらず平和であることはもちろん、君たちにとっても、世界中の方々にとっても、喜びに溢れた時代となることを願っています。

今学期は3名の新入生を迎えます。今日から、2名の仲間が増えます。
3学期は、最上級生の高校3年生がいなくなり、赤ネクタイこそまだしていませんが、高校2年生の皆さんが最上級生となります。4月に胸を張って赤ネクタイを着けることができるようになるための、よい助走期間です。
その他の学年の皆さんにとっても、4月の進級、進学に向けて、生活をきちんと整えるよい機会だと思います。
年の初めにあたって、自分がここに来た時の気持ちをもう一度思い出すこと、そして、前を向いて、日々全力を尽くすことを心に留めて生活して欲しいと思います。

神様のお恵みが、あなた方と私たちの上に、豊かにありますように。

(立教英国学院校長 佐藤忠博)

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