ついにラストスパート

ついにラストスパート
「こんにちは。鈴木です。宜しくお願いします。」
私は4年半前、緊張しながら、ヒースロー空港に到着して、高橋先生にそう言った記憶がある。あの頃は、すべてが新しくて、怖い事、知らない事、不安な事が心の中にいっぱいあった反面、新しい世界に対しての期待、良い緊張感によって胸が躍っていた。それが立教英国学院という学校に通い始めた私だった。
それから、私の学年は7人から40人以上まで増え、自分も成長し、知らぬ間に高2になって、イベント、部活、委員会の中心に立つようになり、皆に時間を知らせたり朝起こす仕事まで任された。何よりも、気付けば私は多くの先輩を見送り、先輩だらけだった学校が今では同学年と後輩しかいなくなり、次に卒業するのは私たちだ。
長かったと言えば長かったが、一瞬だったと言えば一瞬でもあった。私はついに高3になろうとしている。そして、永遠に続くような気がしていた立教生活も残り2学期。そう思うと妙な気持ちに襲われる。大学を楽しみにしている自分、日本に行って先輩に会えると思うと嬉しくてたまらない自分、受験を失敗するのが怖くて隠れて震えている自分、文句を言いながらも第2の家と家族みたいな立教にそろそろ別れが近づいて来ている事を悲しんでいる自分。
このような気持ちを心に刻んで、私はついにラストスパートを迎えようとしている。悔いのないように、最後まで笑顔で過ごしたい。そして、3学期大学合格を無事伝えられるように全力で頑張りたいと思う。
(高等部3年生 女子)