私のフライデースポーツ

私のフライデースポーツ

立教英国学院の金曜日は特殊です。五、六限の授業がフライデースポーツになります。名前の通り金曜日にスポーツをします。いくつか種類があり、学校内でできるテニスやサッカー、バスケットボールはもちろん、水泳やゴルフなどの学校外でできるスポーツも楽しめます。

その中で私の目に一際ついたのが乗馬でした。以前テニスをしていたのでテニスをやりたいという気持ちと、動物が好きなので触れ合う時間が欲しいという気持ちが半分半分でした。両親に相談したところ、テニスは日本でもできるけど乗馬はそう簡単には体験できないことだよ、と返ってきました。確かに、イギリスの広い土地にいるからこそできるスポーツなのかもしれない、と考え直した結果、乗馬にしました。

小さい頃に何度か父と一緒に馬に乗ったことはありましたが、何年も前の事だったので感覚は忘れていました。ですが現地の乗馬スクールの方に乗り方や歩き方など一から教えて貰い、昔の事を思い出しました。初回は乗馬スクールの生徒さんたちに引っ張ってもらいながら歩く練習と走る練習、曲がり方の練習など基本的な動作を学びました。翌週の二回目の練習から生徒さんたちがいなくて一人で馬を歩かせるのが怖かったことを覚えています。幸い、温厚でお利口な馬ばかりで暴れる事はありませんでした。基礎的な動作の中で一番難しかったのは、馬を走らせることです。走り出せという合図の出し方、止まらせる方法に苦戦しました。

何度か乗馬場で練習した後、次の週から乗馬場の外にある森に馬に乗って行くことになりました。外の景色を馬に乗りながら楽しめるというわくわく感と暴れだして落ちたらどうしようという不安が初めはありました。しかし、乗ってみると緊張感は多少ありますが、変に入っていた力は抜け、森林浴を楽しむことができました。春から夏の間くらいには、天気も良く、緑がとても綺麗でした。馬に乗り、揺られながら三十分ほどお散歩をしました。中にはお腹を空かせている馬もいて、森に生えている草を食べだして動きが止まってしまう馬も何頭かいました。そんな時は持っているリードを引っ張って歩かせるのですが、馬の力が強すぎてなかなか言う事を聞いてくれなくて大変でした。ハプニングは度々ありますが楽しいです。馬はもちろんのこと、乗馬場にいる犬たちが可愛らしくて、一週間の疲れを癒してくれます。

フライデースポーツを乗馬にして良かったと思っています。動物との触れ合いもこの乗馬のいいところですが、現地の方とのコミュニケーションもいいところの一つだと感じました。

(中学部3年生 女子)