小さな喜び

小さな喜び

 今回のアウティングは、ブライトン、アランデル城、そしてホーシャムと、今までに行ったことのない場所3連発の旅でした。今回は、新たな学びが得られたというよりも、気持ちをリフレッシュすることのできるいい機会だったなと思います。立教にいるとあまり気にかけない景色を堪能できたり、クラスメートと一緒に過ごす時間を満喫できたりと、行く先々で小さな喜びに溢れた一日でした。そんな一日を忘れないように振り返ろうと思います。

 まずブライトンでは、あいにくの雨模様でした。バスから降りて10分もしないうちに靴の中が水たまりと化してしまったので、どんよりした気持ちで友達と話しながら目的地のi360に向かって歩きました。私たちの班は景色を撮影するのが好きな子が集まっていて、ブライトンらしい風景を沢山カメラに収めようと、写真会が繰り広げられているようでした。ブライトンの印象はすっかり雨になってしまいましたが、幸運なことに途中から雨がやみ、澄んだ空と海、そしてi360とをしっかり捉えたベストショットを撮ることができたのですごく晴れ晴れとした気持ちになりました。

 次に向かったのはアランデル城です。坂の下からお城を見上げた時、草花とマッチしていたためかおとぎ話に出てくるような雰囲気でした。城内には、普段見慣れない動物のカーペットや模型、天井につきそうなくらい高くて華やかなクイーンベッドなどがあり、実際にここで優雅な暮らしをしていたのだと考えると不思議な気持ちにもなりました。また、見学の途中で、ともこさんという方に展示品の説明をしてもらったことも印象深いです。お城の中にすてきな礼拝堂があったのですが、元王族のたった一人の力によって日々の礼拝がオーガナイズされていたということまでも知ることができました。

 最後に向かったのはホーシャムです。私たちの班は、まず目星をつけていたお店を回ってみようという作戦で、少し遠いところにあった中華料理屋さんに行ってみました。無事にたどり着けたのは良かったのですが、中国風の雰囲気に圧倒されてしまい、入るのを断念しました。中華のお店に行くには少し勇気がいることを学んだので、今度は入りやすそうなお店を探してから是非行ってみたいなと思います。とはいえ、その後入ったイタリアンのお店では、店員さんが明るく親切に接してくださったのでとても素敵な時間を過ごすことができました。特に、店員さんがわざわざ「Enjoy」は日本語では何て言うの?と質問してきて、その後ちゃんと日本語で「楽しんで!」と言ってくださったり、最後には一緒に写真を撮ったりと、日本とは違ったサービス精神があってすごくいいなと感動しました。

 あっという間に今回のアウティングも過ぎ去ってしまったけれど、ちょっと変わった日が一日だけでもあるとすごく心が満たされるんだなと実感しました。これを機に、立教生活の中でも日々の小さな楽しみや喜びを見つけ出していけたらいいなと思います。

(高等部2年 女子)