くまのプーさんの森で乗馬散策

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ハッキング(Hacking)とは乗馬用語。馬に乗って野外を散策して楽しむことです。イギリスでは一般的で、立教構内や傍の農道などでも、馬で散策する人たちを見かけます。

立教英国学院では、金曜日ごとのフライデースポーツで乗馬を選択できます。馬場でウォーク、トロット(ゆるやかな駆け足程度)が出来るようになると野外へ出て実践でキャンター(駆け足)を習得し、週に一度の乗馬とイギリスの山野の風景を楽しみます。

 

今回は、そのフライデースポーツ乗馬メンバーからのリクエストで、日曜日の乗馬トリップが企画されました。

行き先はASHDOWN FOREST。「アッシュダウンの森」、つまり「くまのプーさんの森」として知られ、お話の舞台となったところです。高野チャプレン(学校付き牧師様)の日々のお話で、立教生にはよく知られた場所。いつもの乗馬場とは違った、広い森で乗馬を楽しむことになりました。

 

決行日は1016日(日)の午後。朝起床すると、乳白色の世界にすべてが沈んでいました。「寒いなあ」と心配する生徒たちでしたが、日曜礼拝の間にみるみる晴れてきて、アッシュダウンに着く頃には青空の下に広大な森を臨むことができました。景色のよいところでサンドイッチのお弁当でピクニック。「景色のいいところだと気持ちいい!」「味がぜんぜん違う!」「来てよかった~」と大自然の下でごろごろ。「このまま昼寝しようよ」などというフトドキ者も登場。何をしにきたのかな?ちょっと気温は低いものの、乗馬スタイルで防寒した彼らにとっては何でもありません。

 

さてアッシュダウンの馬たちは、ずんぐりとした体に太い脚、フリンジのような毛で覆われたお洒落な足と個性的な毛並みを持った、かわいらしい馬でした。ポニーともちょっと違います。いつもサラブレッド系の大型で精悍な馬ばかりに乗っていましたので、とても新鮮でした。騎乗しながら丘を越え、また下り、落ち葉でカサカサ音立てる木々の間をくぐり、広大な森の中を、トロットしたり、時にはキャンターを楽しみ、散歩して回りました。言うことを聞かずに勝手に草を食べてしまう馬も。馬は力が強く、首を引き戻すのに骨が折れます。毎週乗っていると、騎手も馬もお互いに慣れて乗りやすくなってゆくのに対し、今回はお互い初対面同士です。それでも生徒騎手たちはなかなか上手に乗りこなしていました。冬に近付いているので、ヒースの花は枯れていましたが、灌木についた黄色の花々や、冬枯れた広くダイナミックな景色がすばらしく、ただただその風景に感動し、季節を目に肌に匂いに感じる1時間半となりました。

 

「先生、企画してくれてありがとう」-最後の学期を迎えた高3生から。
季節が良くなったら、またハッキング・トリップに行ってみたいものです。その頃には、彼らは桜の下に立っていることでしょう。