2017年度夏休みの作文より:アップルクランブル

2017年度夏休みの作文より:アップルクランブル
日本に帰国してまだ一週間も経たないある日、「アップルクランブル」が無性に食べたくなった。
「アップルクランブルが食べたい。」
と、母に言った。
「アップルパイはだめなの?」
と、聞かれた。
「うーん、ちょっと違うんだよね・・・。」
曜日を見て、はっとした。木曜日だったからだ。そして思わず笑ってしまった。四月に立教英国に入学してまだ三ヶ月しか経っていないのに、木曜日のデザートの習慣はしっかりと体に染み付いていた。
家の近くでアップルクランブルが食べられるお店を探してみたが、私は立教英国のそれを食べたかった。いろいろ調べていると、思ったよりも簡単に作れそうなので、母と一緒に作ってみることにした。オーブンから焼けたリンゴの甘い香りが広がってくると、学校のニューホールの風景が思い浮かび懐かしくなった。
自家製のアップルクランブルはとてもおいしく出来たが、微妙な違いも感じた。そしてみんながいない寂しさが一気にこみ上げてきた。毎日共に過ごした一学期、寮生活に慣れず戸惑うことやつらいこともあったけれど、周りに助けられ教えてもらいながら、いつしか学校生活を楽しむことができるようになっていた。つい思い出し笑いをしてしまうような事件やアウティングなどかけがえのない思い出がたくさんできた。立教英国での生活は朝から寝るまでやることが盛りだくさんだ。忙しいけれど、毎日がとても充実している。
夏休みが始まったばかりなのにもうイギリスが恋しいなんて、学校と学校のみんなのおかげだと思う。心から感謝して二学期からも頑張りたい。そして、木曜日が楽しみだ。
(中学部3年 女子)