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立教生が綴る英国寮生活

与えられたもの


ふと目線を上げ、見慣れた白い文字盤をぼんやりとした意識の中確認する。時刻は午後11時40分。いつからだろうか、一日が終わる度に、「あぁ、また終わってしまう。」と感じるようになったのは。

この頃、誰もが知識としては持っているであろうごくごく普通のことに、実感とともに気付きつつある。自らを取り囲むほとんど全てのものに「限り」がある、ということに。
分かり易いものを挙げるなら、時間など良い例ではないかと思う。決して等しくはないが、世界中の、一つの例外もなく全ての人が持つ、限りあるものの一つだ。
自分の成績に大きく影響するかもしれないような大切なテストの前日に、気合を入れて臨んだ最後の仕上げ。それが終わらなかった時など、特に僕の学校のように寮での就寝時間が決まっているような環境下では、そんな自力ではどうしようもなく、抗いようがない「限界」を目の当たりにする。

先に述べたのは日常の中での小さな気付きの一つだが、数ヶ月前、イギリスでの滞在中に日本の両親から知らされた、祖父の死。あれもまた、一つの気付きだったのだろう。それまで血の繋がった家族の死というものを経験したことがなかった僕は、何も考えずに大好きだった祖父が他界したことへの悲しみに暮れるばかりだったが、今思い返すとあの知らせを聞いた時、僕は人に与えられる時間には終わりがあるという当然の事実を、強烈に、且つ明確に思い知ったのだと思う。

そんな、この世の中で生きる限り自分に付きまとってくる、限界や終わり。それらのことを良く知り、しっかりと向かい合って生きていく必要がある。そうでないとひどい勘違いをした僕らは、時間はまだまだあると日々を無為に過ごし続けるだろう。
僕の両親は限りある時間とその身を削り僕を育て、作り上げた限りある財産を、僕の未来のために惜しみなく注ぎ込んでくれる。

さて、こんな事を考えていると、いても立ってもいられなくはならないか。どうしてダラダラと作文など書いていられよう。
僕がすべきなのは、あらゆることへの感謝を忘れず、一秒一秒を後悔のないように生きること。それだけだ。

(高等部3年生 男子)

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