保護者各位
2020年6月8日
日頃より、本校の教育にご支援、ご理解いただきありがとうございます。
英国でも新型コロナウイルスの感染の拡大は収まり始め、英国政府は段階的な制限解除を発表しています。6月1日から英国の小学校の一部学年で学校が再開され始めています。しかしながら、現在でも多くの方々が感染し、多くの方々が亡くなっている現状では、予断を許さない状況となっています。この現状を鑑み、以下のような方針で今後の対応にあたっていきたいと考えています。
4月22日より始まりましたオンライン授業は、生徒、保護者の皆様のご協力を得て、順調に進んでいます。慣れない画面を通しての授業に戸惑っていた生徒の皆さんにもハーフターム前のアンケート調査では概ね良好との評価が出ています。生徒の皆さんからの要望を踏まえ、ハーフターム後の時間割を一部改訂し、より多くのインタラクティブな授業を取り入れています。これを機に学校再開後も本校のICT教育のより一層の充実を図っていく予定です。
英国の小学校は段階的制限解除で一部の学校は再開しましたが、感染不安から全員の生徒が学校に復帰している状態ではありません。中学校、高等学校においては6月15日再開の予定は発表されましたが、実際に学校が再開できるかは不透明な状態です。本校のように寮を持つ学校は国外からの生徒入国の扱いを含めて、学校内、寮内での対応について政府ガイドラインが発表されるのを待っている状態です。本校では、9月学校再開に向けて、寮内の整備、教室の整備等の準備を始める予定です。中止されていた男子寮自習室の改装工事もハーフターム後再開されています。9月学校再開は今後の日英の政府方針を見ながらの決定となります。
高等部3年生には、状況が許せば、帰寮して学校での期末試験の実施、あるいは日本、英国での期末試験の実施を検討してきましたが、英国での感染状況、日本(東京受験)での実施においては地方からの上京、英国での実施においてはヨーロッパからの渡英、日本及び英国入国/帰国後の検疫態勢(14日間の防疫のための自己隔離)等のリスクを考慮し、7月の期末試験の実施は延期することとしました。AO入試や指定校推薦出願にも高等部3年の成績が必要となりますので、来学期学校が再開され、帰寮した段階で期末試験を実施する予定です。他の学年については、7月10日までオンライン授業を行い、7月には期末試験を実施する予定はありません。期末試験をいつ実施するかについては今後再開予定を見ながら検討してまいります。
2学期の大きな行事はオープンデイですが、例年行われてきたような多くの不特定多数のお客様を迎えての実施は、難しい状況です。今後の英国政府方針にもよりますが、英国国内外から多くの保護者の皆様が来校してオープンデイを実施することにも難しさを感じています。中止の決定はまだ今後の状況を見ての判断となりますが、このような状況にありますこと、ご理解いただければ幸いです。
このような状況の中でも、生徒会を中心とし生徒の活動は2回のオンラインコンサート、全校生徒教員による自己紹介企画、私の社会貢献企画など、多岐に渡り、生徒はいろいろな活動を自らの手で立ち上げています。生徒の若いエネルギーによる未知への挑戦に今後も期待しています。
今後も不透明な状況が続くことかと思いますが、何卒引き続き本校の教育へのご理解とご支援をお願い申し上げます。皆様の引き続きのご健康をお祈り申し上げます。
立教英国学院
校長 岡野 透