立教英国学院
保護者各位
本校のRSHE教育についてお知らせいたします。
英国の学校では、PSHE ; Personal, social, health and economic education をカリキュラムとして取り入れることが求められています。PSHEは、自身の責任感を発達させ、能力を最大限に発揮すること、市民としての活動的な役割を果たすための準備、健康で安全な生活を作り上げること、よりよい人間関係を発達させ、差異を尊重することなどを学ぶことを目的とした、生徒児童の人格的・社会的発達の推進を目的とする総合的科目です。
本校では、各教科、特別講義、オリエンテーション、朝の礼拝などあらゆる機会を使って、この教育を行っていきます。
また、PSHEの一環として、小学部にはRHE;Relationships Education, Health Education, 中学部・高等部にはRSHE;Relationships and Sex Education, Health Educationの教育カリキュラムを置くことが必須となっております。そのPolicyは HPでご覧いただけます。
RHSEにつきましても、各教科の授業を中心に、あらゆる機会を活用してカリキュラムを展開していきます。
また、授業以外の学校生活の中でも、以下のようなことに取り組んでいます。
今学期初めのオリエンテーションでは、寮生活におけるよい友人関係の構築の方法、学校生活で困ったときにどのように対応するか、学校生活の中で不当な扱いを受けているときの申し出の仕方などについて話を聞きました。本校でもスクールカウンセラーによるカウンセリングを受けることができますが、4月からの新入生にもスクルールカウンセラーからガイダンスを行う予定になっています。あわせて、オリエンテーションの中では、SNSの利用と問題点、インターネット使用における危険性と注意点についても確認する機会を設けました。
今年度から毎朝の礼拝では、チャプレンからお話しいただく以外に、高等部3年生の生徒と教員が自分の体験を基に全校生徒に対してメッセージを送るという場を設けました。様々な角度から色々な価値観を共有するよい機会になっていると感じております。
Well Being の教育の一環として先学期末に女子生徒を対象に夜ヨガの講習を実施いたしましたが、これは今学期末にも引き続き実施する予定です。
今学期はロンドンへのスクールアウティング(遠足)が2回とWimbledon テニス観戦での外出を予定しています。これらの外出が、英国の文化や習慣を身を持って体験し、英国の大事にしている価値観に直に触れるよい機会になると確信しております。
授業ではカバーできないトピックスにつきましては、ロングホームルームを活用してクラスで話し合いをする機会を設けたり、専門家を招いての特別講演等で対応してまいります。
今学期の予定の主な授業での主な学習内容につきましては、以下をご参照ください。
なお、15歳以下のお子様の保護者には、英国が定めた科学カリキュラムに含まれる部分を除き、このRSHEカリキュラムを受けさせないことを選択する権利があります。
家族、友情、安全(インターネット上での安全も含む)、健康的なライフスタイルを維持する方法など、これらのトピックの内容は、すべての子どもたちが学ぶべき重要なものであると学校としては考えています。したがいまして、伝聞や噂話を通して知ったり、ポルノや不適切なウェブサイトなど、有害なオンラインの影響を受けた知識を得るより、学校教育の安全な環境の元で人間関係、性、健康について適切な知識を学べることに、ご家庭でもご安心いただけると確信しております。
お伝えした授業内容をご覧になり、お子様にその授業を受けさせないことをご希望される場合や、内容についてのご質問、ご提案等ありましたら、カリキュラム担当 教頭の今多までご連絡ください。なお、保護者がお子様にその授業を受けさせないことができるのは、お子様が16歳になるまでとなります。それ以降は、お子様が希望した場合は、学校はそれまでのトピックスを含め、その教育を受けられるようにいたします。
現代の若者はインターネットの世界で極めて自由にふるまうことが多く、生活のかなりの部分をインターネットで送るようなケースも散見されます。そんな中で、個人的な問題について最も重要な保護者の皆様によるご家庭での教育を補うために学校はできる限りのサポートを提供していく所存です。
なお、RSHEはH2までは必須ですが、H3は必須ではありません。しかし、本校では、適宜、H3にも有益な内容は授業に組み込んでいきたいと考えております。
ご質問・ご提案等ございましたら、今多までご連絡いただければ幸甚です。
立教英国学院
カリキュラム担当 教頭
今多 学
保健授業予定一覧
P5-6
・事故や怪我の防止
・学校やその周囲での怪我の予防
・交通危険の防止
M1
・健康的な生活と病気の予防
・心身機能の発達とメンタルヘルス
・肉体の発達
・異性の尊重と性的情報への対応
・メンタルの発達
M2
・怪我の予防
・怪我を引き起こす要因
・交通危険を引き起こす要因
・道路交通の危険を予測して回避する
・犯罪者の防止
・応急処置
M3
・健康的な生活と病気の予防
・感染症はどのように広がるのか
・感染症の予防
・性感染症の予防
・エイズ予防
・性的嫌がらせ
H1
・現代社会と健康
・変化する日本の健康課題
・健康の概念と構造
・健康増進と健康環境づくり
・健康に関する意思決定と行動の選択
・感染症の予防
・性感染症とエイズとその予防
・生活習慣病の予防と回復
H2
・生涯にわたる健康
・思春期と健康
・性的態度と性的行動の選択の変化
・夫婦生活と健康
・妊娠・出産と健康
・家族の計画を立てる
・老化と健康
・高齢社会への取り組み