2023年1月4日
保護者各位
3学期帰寮に際して
日ごろより本校の教育にご理解ご支援賜り感謝申し上げます。
9月から10月にかけて、校内では感染症により体調を崩す生徒もいましたが、何とか無事に2学期を終了することができました。短い冬期休暇ではありますが、お子様との久しぶりに有意義な一家団欒の時を過ごしていることと思います。
10月16日にオープンデイが終了後、息つく暇もなく、10月20日より23日まで本校にOFSTEDによる学校査察がありました。今回は特にカリキュラムを中心とした監査が中心となりました。OFSTEDによる監査レポートを添付いたしますので、ご確認ください。結果は残念ながら、2つの点について、改善を求められることとなりました。
1)RSHE(Relationship, Sex Education & Health Education)
カリキュラムの実施については、英国では2019年に必須カリキュラムとして指定されているにもかかわらず、本校での実施がないとの指摘です。本校は日本のカリキュラムに準拠した授業を行っていますが、英国にある学校として、日本のカリキュラムで実施されている保健体育の授業だけでは不十分であるとの指摘です。
2)理事会による学校運営監査体制の脆弱さが指摘されています。本校の理事会は本校が1972年に創立以来、学校運営に対して、財政的、精神的な支援を受けてきました。特に英国にあることで、在英日本企業の代表の方々には多大なご支援を受けてきた経緯があります。また、日本においては、立教学院を中心とし、立教女学院、日本聖公会からも創立当時より多くのご支援を受けてきた学校です。しかしながら、今回のOFSTEDによる指摘は学校運営について、もっとクリティカルな立場で、校長を中心とする学校運営指導部に対する監査が必要との指摘です。
学校はこれらの指摘を重く受け止め、現在英国教育省に対して、学校での対応アクションプランを作成しています。既に1)のRSHEカリキュラムについては、早速3学期から実施する方向で準備に入っています。近日中に学校から、連絡をする予定にしています。また、2)についても、理事会の監査体制の見直しをはかり、1月20日に実施される理事会にて審議されることになっています。
短い3学期ではありますが、高校3年生が去ったこの学期は、4月から多くの新入生を迎える前の準備期間としても大切です。立教での一つ一つの生活、寮での生活、食事の仕方等基本を確認することになっています。特に高校2年生の諸君は高校3年生なき後の学校の中心となる学年です。下級生への模範を示す立教の顔とも言える存在となります。今一度自分の生活を見直して、4月から赤ネクタイを付ける学年として、しっかりと立教の生活を支える存在となって欲しいと願っています。高校1年生は学校の中心として、活躍することが期待されています。中学生も小学生も4月から新たな仲間を迎えることになります。2023年を迎える今、再度、立教で生活することの原点を確認してください。
2学期も感染症で体調を崩した生徒が多かったと思います。コロナウイルスの感染はまだまだ収束する気配はありません。中国での再拡大がニュースで報道され、各国で感染予防のための検査体制が検討されています。帰寮前の体調管理、規則正しい食事、睡眠、生活リズムを取ること、とても大切です。夏休み後には髪を染めて帰ってくる生徒もいました。服装の乱れ、髪型にも十分に気をつけて、お子様を送り出していただきますこと、お願い申し上げます。体調不良の場合にはご家庭で完治してから学校に戻すようにしてください。
立教英国学院
校長 岡野 透
toruokano@rikkyo.uk