【立教英国学院より】第3学期帰寮について

保護者各位

2020年12月30日

第3学期帰寮について

12月19日、20日の保護者会の後、変異株によるコロナ感染の拡大、それに伴う日本政府、英国政府の対応に大きな変化がありましたので、改めて第3学期帰寮について学校の対応方針をお知らせ申し上げます。
日英両国の状況、特に変異株の感染状況が見えない現状を鑑み、また生徒及び教職員の安全も考慮し、3学期の期間閉校し、全児童生徒を対象にオンライン授業に切り替えたいと思います。

英国での状況について
12月23日、英国政府より、1月学校開校に伴い、学校内の生徒、教職員に対して コロナウイルス感染の有無の検査Rapid Testを行うとの通知がありました。この検査には小学生は含まれません。英国でのSecondary School及びFurther Educationの生徒が対象となります。クリスマス前の突然の通知で教育現場は混乱を極めていますが、各英国学校は1月4日から始まる学期に備えて、その準備を始めています。検査をスムーズに行うために、分散登校も予定されています。本校でも既にこのRapid Testの登録は行い、1月4日に検査キットが届く予定となっています。

英国での感染状況及び変異株による感染はロンドン地域、ロンドン東部、及び南東部地域で急速な拡大が見られることから、ロンドン地域は既にクリスマス前より移動が厳しく制限されたTier4地域となりました。当初は緩和が検討されていたクリスマス休暇中の行動も見直され、家族で会える日は12月25日のみとなりました。ロンドン隣接地域、サリー州も、本校所在地のサセックス州も変異株の急激な感染拡大が報告され、12月26日より制限が一番厳しいTier4地域となっています。

日本での状況について
日本でも英国から帰国した人々からの変異株の感染の報告が相次ぎ、英国からの帰国者の扱いに極めて厳しい対応が検討されています。対応の情報は日々改訂され、混乱していますが、特に以下の3点を心配しています。

1)現段階の対応が1月末までになるのかどうか
2)英国からの帰国者に対する指定場所での滞在について
3)国が課している英国出発72時間前のPCR検査について

今後日本でも変異株の感染拡大が予想される中、現在出されている1月末までの対応は本校生徒が帰国する3月まで続くことは容易に予測されます。特に、出発72時間前までに100名を超える生徒が英国医療機関に行き、PCR検査を受け、医師の署名入りの検査結果証明を準備することは、現在の英国の医療機関の状態から考えるとかなり難しいことであると受け止めています。この件、在ロンドン日本国領事館にも問い合わせ中ですが、一私立学校の生徒のために国の基本方針が覆ることは現実的ではないと思われます。

本校の対応について
上記のような日英両国の状況、変異株の感染状況が見えない現状を鑑み、また生徒及び教職員の安全も考慮し、3学期の期間閉校し、全児童生徒を対象にオンライン授業に切り替えます。英国内の変異株による感染拡大も楽観視できず、一部新聞報道では英国国内でも感染拡大を防ぐ手段として学校閉鎖も考えるべきとのことも伝えられています。英国現地校ではRapid Testの導入により、生徒の隔離をすることなく学習を継続することを目指していますが、変異株は感染力が強いと伝えられており、本校で現地校と同様の対策を徹底しても感染のリスクは先学期よりかなり高いと考えています。

2学期学校を再開し、オンライン授業では得られない対面授業での大切さ、人と人との繋がりの大切さを痛感いたしましたが、この感染状況では質の高いオンライン授業を継続し、ワクチン接種の効果を信じ、新たな4月の学校再開を待つより道はないと考えます。苦渋の決断ではありますが、児童生徒、保護者の皆様のご理解と今後のご支援をここにお願い申し上げる次第です。

立教英国学院
校長 岡野 透

〈参考〉
・英国政府 COVID-19対応政策について
Coronavirus (COVID-19): guidance and support – GOV.UK (www.gov.uk)

・英国政府 Tier区分について
Local restriction tiers: what you need to know – GOV.UK (www.gov.uk)

・在英国日本国大使館 新型コロナウィルス関連情報
新型コロナウィルス関連情報 | 在英国日本国大使館 (emb-japan.go.jp)