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立教特派員レポート

「初めてのおせち料理」


 私のおじは日本料理屋を営んでいる。普段はただ食べているだけの私だが、冬休み中におじがおせち料理を作るのに忙しいと聞き、面白そうなので手伝うことにした。

 おじの家に行くと。すでに出来上がったおせちが何個かあったので、どんなものかと見てみた。蓋を開けると黄色や朱色などの縁起のいい色合いが目に飛び込んできた。どこから箸をつけるべきか迷うほどだった。

 おせち料理の縁起は中国に発する。しかし、一般化したのは江戸時代かららしい。詰め方は大きく分けて東と西で異なる。関東のおせちは重箱にぎっしりと詰め、揺すっても動かないように四隅から詰めていく。関西のおせちは、料理を一つ一つ盛るようにこんもりと飾り、関東のものよりも女性的な印象があるそうだ。

 私の役割は重箱につめる役だった。おじは料理の一つ一つにこだわっていた。始めに作った栗金時はさつまいもの食感が栗になるようにしていたり、伊達巻では、溶き卵をボウルに入れる時、泡立たないように少しずつ加えたり、だまにならないように丹念に濾したりして、それぞれ工夫をしていた。

 実際にできあがったおせちを見て、私は眺めているだけで華やかな気持ちになった。私達は日本に生まれながら、日本料理というものが遠い存在に思えるほど、イギリスの料理に親しんでいる。そしてこの立教の寮生活で日本とは違う食文化を、料理やテーブルマナーを通し、日々それを体感している。そこで感じたのが、英国の料理と比べて、日本料理の最も大きな特徴はその色彩が美しく、装飾にも入念にこだわっている、という点である。

 自分が日本人だなあと意識する時節、それが正月であると考える人はとても多いと思う。私たちは一年に一度、おせち料理を食べることによって、私たち日本人の持つ繊細で美しい文化を再確認できているのだと今年は気づくことができた。そして、私たちは毎年おせち料理を食べ続けていくことで、家族や友人とのつながりを深めながら、日本の伝統文化をしっかり受け継いでいける。今年の正月は初めてしっかりおせちを食べた気がした。
(中学部2年 女子)
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