国語科より:高校一年生 現代文、「境目」エッセイ集 (10)

国語科より:高校一年生 現代文、「境目」エッセイ集 (10)

高校一年生の第一学期「現代文」は、川上弘美さんの「境目」という随筆でスタートを切りました。様々な「境目」を例に挙げながら、さりげなく「境目」に対する考察や独自の考えを述べていた筆者。読解後の発展学習として、各自ペンネームを使って「オリジナリティー」を重視した600字程度の「随筆」を書くことにチャレンジしました。学期末に完成した「2018年度 高一エッセー集」の中から、いくつかの作品を10回に分けてご紹介します。

 


「空」

〈ペンネーム〉チョココロネ

 上を見上げれば世界中のどこにいても空がある。日本にいても、イギリスにいても……。みんなが同じ空を見ている。これは世界が一つだということの象徴だと思う。

私がこの学校に入学してすぐの時、母から送られてきたメールにこう書いてあった。「遠いイスラエルの空の下から応援しています。」と。私はこの時「見ている空の場所は違っていても母と同じ空を見ているのだな。そして空は遠くにいる人と自分とを繋げてくれるものだな。」と思った。私はそれから悲しい時や悔しい時それから楽しい時は空を見上げてしまう。空を見るとどんなに悲しくても飛行場で笑顔で楽しく頑張ってねと言って送り出してくれる母を思い出す。そうしたら心が晴れる。

空は会ったことがない人とも共有しているものだ。世界が一つになっていると皆が実感できるものの一つだ。空が青いと心が晴れる。満点の星が広がっていても心が晴れる。逆に雨が降っていたり曇っていたりすると心が沈む。それは私たちが空模様によって気持ちが変わるこということだ。空は私たちにとってなくてはならないものだと思う。私は空に感謝したい。