立教英国学院

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立教生が綴る英国寮生活

縁の下の力持ちが世界を支えている。なんだかとっても心が温かくなるオープンデイだった。





立教での最大イベント「オープンデイ」。私はこの行事を通して忘れてはならない大切なことに気がつけたと思う。

私は展示本部に入って主に道具の貸し出しをしたり、全企画の原稿をチェックしたり、その他、机や椅子などの運び出し、会場の清掃、資料作成などをした。いわば雑用のオンパレードだ。今までは何かをするにあたって人前に立ち、指揮を執ったり発表したりする花形こそが重要なのだ、と決めてかかっていたので、私にとって本部の仕事は、始めのうちはひどく退屈なものに思えた。何度も何度も同じことを繰り返し、いつくるのか分からない道具貸し出し要請のために座り続け... だんだん一大行事に向けての私の気持ちばかりが先走ってしまった。

そんな中、各クラスの準備進行の指針となる進捗表を描いてほしいと頼まれた。これは大きな模造紙にスローガンに合った絵を描き、細かく等分し、進行状況に合わせて各クラスごとにグラフのように貼っていくというものである。その下絵を頼まれたのだ。快く引き受けたものの特別絵が上手いわけでもなく、ノートの端でこそ本領発揮する私の絵力では始めから苦戦した。なんとか下書きを終え、ペンキを塗るために体育館へ行った時、始めは新しい作業に心を躍らせていたのもつかの間、慣れない作業を一人きりでするのは予想以上に辛く、方向性を見失ってしまった。行き詰まってしまい、どうしたら良いのか分からなくなった。周りでは楽しそうに大勢で作業をしている。朝から一日中冷え込む体育館での作業は意外に負担が大きく、なにより一人でどうしたら良いか相談する相手もいないことは心細かった。こんなに頑張る意味はあるのだろうか。誰がこんなものを見るのだろうか... そう考え始めたら、ここ最近の疲れもあってか、涙がぽろぽろとこぼれてきた。

自分は何をしているのか...そんな風に思っていたら、「大丈夫?」と声を掛けてくれるくれる人がいた。「手伝うよ。」と自分の作業を後にして手伝ってくれる人がいた。「寒くない?」と上着を貸してくれる人がいた。うまく言えないけれど、安心した。ちゃんと見てくれている人はいる。助けてくれる人はいる。変かもしれないけれど、とても温かくなれた。彼らへの感謝の気持ちは忘れない。

そこから私の中で何かが変わった。みんなが嫌がることでも誰かが必ずやらなくてはいけない。無駄なことなんてひとつもない。そして、ちゃんと見守ってくれて、理解してくれる人がいる。その日から、道路の掃除や片付け、その他自分が今出来ることは何かを探して積極的にした。誰から褒められる訳でもない。言ってしまえば地味な仕事。でも決して苦ではなかった。むしろ遣り甲斐さえ感じていた。すきま時間を見つけてはクラス企画に行き、私に出来ることを一所懸命した。成果が見える訳でもない。だけどそれ抜きには決して何一つとして成り立たないのだ。

そんな時、いつも学校をきれいにしてくれるヘザーさんの話を聞いた。毎日朝から働いているなぁとは思っていたけれど、なんとオープンデイの前日は午前2時から学校中のトイレを掃除するというのだ。さすがに驚いた。校長先生もおっしゃっていたようにトイレは学校の顔とも言われる。しかしどんなにきれいにしても汚れてしまう。ただ純粋にヘザーさんを凄いと思った。

前日の夜、会場復元やら設営で仕事をする中、トイレ掃除をしているヘザーさんが目に入った。さも当たり前のような顔をしていたが、全然違う。とっても凄いことなのだ。とっても大変なことなのだ。しかし、誰が褒めるわけでもなければ気にも留めない。そこで、ふと思った。この世界はこういう人々に支えられているんだ、と。何か見返りがある訳でもない。誰のためでもない。普段の生活の中の「当たり前」にはたくさんの人の努力が詰まっている。頭では分かっていたつもりのことに、この行事を通して初めて気づくことが出来た。

これからはそういう人たちの思いに目を向け、そういう風に出来る人になりたいと思う。そして必ず見守り、手を差し伸べてくれる人がいることを信じて、彼らを大切にしたい。
縁の下の力持ちが世界を支えている。なんだかとっても心が温かくなるオープンデイだった。

(高等部1年生 女子)
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