「家族の温かさ」

「家族の温かさ」
 立教生となって家を離れ、約1ヵ月が経ち、初めてのハーフタームを迎えた。たった一週間の短い休みだったが、とても大切なものを気づかせてくれた時間だった。それは「家族の温かさ」だ。
 よく「離れて気づくものがある。」と言う。この言葉が、今では以前の何倍にも感じる。前までいかに家族が大切か、ということは理解していた。しかし立教生になって初めて親元を離れ、家族を離れ生活し、実感した。私はなんて恵まれているのだろう、と。家から時間をかけて笑顔で私を迎えに来てくれ、車中では「今日は何を食べたい?」と聞いてくれる。家に着いたら家族全員が「おかえり」と迎え入れてくれる。私の部屋も私が立教にいる間に母が掃除をしてくれていて、すぐに使い慣れたベッドで休むことができた。夕食には私の好物がテーブルに並ぶ。立教へ入学する前と後で家族は変わっていない。しかし毎日家族が私にしてくれることひとつひとつが温かく、大切なものに感じる。立教へ来る前はそれらの全てがあたりまえで、いつも必ずそばにあるものだった。毎日朝早く母が起きて愛情を込めて作ってくれたあのお弁当をなぜ残してしまったのだろう。時間はあったはずなのに、どうしてもっと家の手伝いをしなかったのだろう。後悔を挙げればきりがない。そんなことに気づけたのも初めて家を、家族を離れたからだと思う。
そこで、今私がすべきことは何だろう。早いもので高一の一学期も後半に入ってしまった。ということは、ついに学期末テストが行われる。今まで学んだ事を十分に復習し、満足な結果を得て私のがんばりを家族に伝えたい。そしてこれからも家族に感謝し、一日一日を過ごしていきたい。
(高等部1年生 女子)