試合の中で学んだこと― 心のノートに刻まれた球技大会―

試合の中で学んだこと― 心のノートに刻まれた球技大会―
「ウェーイ!」
サッカーの試合開始後、相手チームが1点を入れたときの歓声が今でも耳に残る。私は、守備中心のプレーが目標であった。しかし、相手チームの人にすぐに抜かれてしまう。悔しくて、何度くらいついても、抜かれる。それがショックだった。
 1試合目は1対4で負けてしまった。しかし。ここで立ち直らなければ、2試合目にもひびく。昼食後、必死で作戦を立てた。
 そこで、思わぬ困難が立ちはだかる。それは、左サイドバックから、ゴールキーパーへの突然の交代である。でも、受け入れるしかなかった。
 驚きでボーッっとしていると、1試合目のある情景が浮かんだ。それは、自分のチームのゴールキーパーが負傷して、出られなくなったときに、積極的に、
 「おれがゴールキーパーをする。」
と言った先輩の顔である。
 そして、その情景からさまざまなことを学んだ。まず、物事の最悪の状態を心の中でイメージして、臨機応変に行動していくこと。どんな時、どんな状況でも全力で取り組むこと。
 さらに、試合後も学ぶことがあった。それは、相手に感謝し、試合の勝敗について長く引きずらないことだ。実際に、球技大会が終わった時、
「ナイスキーパー。」
「ありがとう。」
などと相手チームの人々が言ってくれた。その場面から感謝することを学び、両チーム写真を一緒に撮ったりもした。
 結果は2試合とも負けてしまったが、私はもっともっと努力をし、先輩相手にたちうちできるよう頑張っていきたい。
 また、先輩と協力する事、スポーツマンシップにのっとり、勝負することの楽しさ、悔しさを味わえたので良い経験となり、心のノートの中にその悔しさ、楽しさが刻まれた。
(中学部1年生 男子)