夏休みホームステイ:凄く嬉しかった言葉「この家を君の家だと思いなさい。」

夏休みホームステイ:凄く嬉しかった言葉「この家を君の家だと思いなさい。」

からい。熱い。舌が痛い。はじめて本格的なインド料理を食べたからこんな感想しか持てなかった。見た目は普通のトマトスープなのにその中には大量のトウガラシや香辛料。これでも私のために少なくしてくれたのだとか。20人前は作れそうなお鍋と向き合うお父さんは真剣そのもので、その横でナンのようなパンを焼くお母さんも1つ1つ慎重に焼いていた。
 
私が短期留学中にホームステイしたのはインド人のお宅。お父さん以外は卵もお肉も食べないベジタリアン。そしてもちろん、みんなからいものが大好き。からいピラフにからいソース、からい炒め物・・・。私の味覚は1週間ですっかり変わってしまい、今までからいと感じていたお菓子を甘く感じるほどだった。
 
料理のほかにもインドらしい部分が生活の中にたくさんあった。音楽もドラマもインドのものだったし、おばあちゃんはいつもサリーを着ていた。そのおばあちゃんはヒンドゥー語しか話せないので、私は直接話すことはできなかったが、笑顔や身振りだけでも気持ちは十分に通じた気がする。
 
私はホームステイ先で初めて言われた言葉でとても嬉しいものがあった。それは「この家を君の家だと思いなさい。」本当の家族のように思ってくれているのがすごくうれしかった。その言葉通り、今まで以上にいろんなことを話せた気がする。ヨーロッパ市場における日本企業の話や、手相占い、インドの風習など分かりやすい言葉で説明してくれて、私がしゃべるのに時間がかかっても待って熱心に聞いてくれるので会話を続けることができた。
 
イギリスにいながらインドにどっぷりつかった1週間。忘れられない貴重な経験ができた。
 
(高等部2年生 女子)