夏期短期留学「私にとって今回の留学は去年のリベンジという意味があった。」

夏期短期留学「私にとって今回の留学は去年のリベンジという意味があった。」

「夏休み最初の1週間」

私の高校2年の夏休みはイギリス現地の女子校への短期留学で幕を開けた。私にとって今回の留学は去年のリベンジという意味があった。去年の私は英語はしゃべれない、会話にも入れない、友達に頼りっぱなし、という最悪の日本人だったと思う。すごく貴重な経験だったのに無駄にしてしまったと今でも後悔する。だから今回は去年とは違う場所だけど、もっと積極的に英語を話せるようにという目標でがんばった。

そして始まった私のリベンジ。学校に登校するのはバスで。立教にいると「登校」という概念がなくなるので(寮から教室棟までの距離は100メートル?)まずはそこから新鮮だった。学校に着くとまず物理室へ。そこで授業の前にみんなでおしゃべり。カフェテリアでココアを奢ってくれたりした。そしてホームルームの教室に移動し、出席、連絡をした後、いよいよ授業開始。

私のお世話をしてくれたニキータは理系の女の子。将来は薬を作りたいと言っていた。だからとっている授業もほとんど理系。化学、生物、数学。化学や生物はGCSEで少し習っているので単語は分かる。だけど授業の内容はほとんど分からない。悔しかった。少しでも成長していたかったのに。でも数学は半分くらい分かったし何よりニキータや他のクラスメートがすごく優しかった。授業内容を簡単に教えてくれたり「わかりますか」と日本語のメモを渡してくれたりした。難しい授業の時はハリーポッターの本を貸してくれたり。3学期、みんなが来た時に同じように優しくしてあげたいと思う。

他にも休憩時間に一緒に新聞を読んだり、スポーツ観戦をしたり。去年の私だったらできなかったことも自然にできるようになっていて嬉しかった。言葉の壁はやっぱりまだあるし、自分の気持ちを表現する英語がうまく見つからなくて辞書に頼ることもしばしば。

だけどやっぱり意思疎通が出来た時の感動はすごくやる気がでる。もっともっとしゃべりたい。そうなるにはもっと勉強しなくちゃいけないんだけども。

みんなとしゃべっていて一番感じたことはみんな、将来の夢が明白なこと。高校の時から「こんなことを勉強したい、だから今勉強しなきゃいけないことはこれ」というのが分かってる。私は将来のことを考えているつもりだったけど、そのことを今の勉強につなげることはしていなかったし、あんなにまだ自分の夢を熱く語れない。次会う時までにしっかり語れるようにしておこう。

最後の日、コモンルームでお茶を飲んだ後、お別れ。あんなに別れがさびしかったのは始めて。涙が止まらなくて自分でもびっくりした。英人の子に日本語で「ずっと友達でいましょう」と言われてまた涙が。3学期に会えるとわかっていてもつらい別れだった。3学期が待ち遠しい。

(高等部2年生 女子)