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立教生が綴る英国寮生活

LONDON OUTING - National Gallery -


ずっと憧れていた場所

私はパリに住んでいる。パリは素晴らしい芸術品に溢れており、「モナ・リザ」や「日傘の女」などはその代表例である。私はそんな絵達を、今までのすべての事を忘れてぼーっと眺めるのが好きだ。

中でもダヴィンチの絵は、私の中の何かをくすぐるような、それこそすべてを忘れさせてくれるようなものである。パリのルーブル美術館にあるさまざまなダヴィンチの絵に私はいつも魅せられていた。しかし、そのルーブルにある絵の中でも、最も惹かれる絵があった。それは「モナ・リザ」ではなく、「岩窟の聖母」である。
「岩窟の聖母」は「モナ・リザ」と同様に謎の深い絵の1つである。「ヤコブの福音書」がモチーフとされ、イエスが馬小屋でなく、道のそばの岩穴で生まれた設定になっている。イエスとマリア、それに天使とヨハネが加わり、実に独創的な絵である。私が一番初めにこの絵と対面した時、その絵の不思議な光景に首をかしげたものだ。
「岩窟の聖母」はそれからというもの、私の脳裏から離れず、美術品と聞かれればそれがぱっと浮かぶほどであった。しかし、私はこの後、衝撃を受けることになる。それは、「岩窟の聖母」がもう1枚存在するというものだった。
その衝撃の事実を知った私は、それがどこにあるのか調べた。そしてまた驚くことになる。それは、この地イギリスにあるナショナルギャラリーだったからだ。私はもう、このことから頭が離れずにいた。この地にもう1枚あの絵があると思うと、鳥肌が立つようであった。そして、その絵とご対面する時がやっと来たのである。

アウティングの予定にナショナルギャラリーが入っていると知った私には、最初にあったバッキンガム宮殿の衛兵交代やショッピングセンターなど今の記憶には残っていない。ただ、早くあの絵に会いたい、その衝動だけで私の足は動いていた。そして、ナショナルギャラリーに着いて、ウォークラリーをさっさと終わらせた私を待っていたのは、ルーブルと並ぶ美しき絵。「岩窟の聖母」がそこにいた。
ナショナルギャラリーのそれはルーブルのとは少し違っていた。赤ん坊であるヨセフは十字架を担いでおり、天使は指を指していない。色も少しずつ違っていたが、美しさはほぼ対になっていた。私はその中にいるマリアの表情におもわず微笑んだ。

私は、ずっと憧れていたその場所に、ようやく立つ事が出来たのだ。私は目を閉じて2つの絵をじっくりと味わった。
(高等部1年 女子)
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