★ 2018年度3月 短期交換留学 体験記 ② Day 1 ★ 先輩にきいた短期留学体験談。どうしよう!

★ 2018年度3月 短期交換留学 体験記 ② Day 1 ★ 先輩にきいた短期留学体験談。どうしよう!

立教英国学院の3学期が9日に終業し、いよいよイギリス現地の学校へ、一週間の短期留学体験が始まりました。初日のフォレスト・スクールに参加した中3生から、もう一つの体験記を全3話でお送りします。実際は魔法学校ではありませんが、ハリー・ポッター第1巻のように、初めてホグワーツ校に向かう前のハリーもこんなだったような…

【 The Forest School もうひとつの初日体験記(第1話) 】

3月11日 一日目

今日は一週間の始まりであり、又東日本大震災から八年目という大事な日でもあった。

僕たちはフォレストスクールへの短期留学のため三学期が終了した後も学校に残っている。ここから毎日フォレストスクールとの間を往復しなければならないのだ。

朝は今学期で退職する先生方の帰国のため、珍しく朝6時20分起床で、見送りを補習のため学校に残っている高校二年生と共にした。眠い目をこすりながら先生方を見送り、朝食を食べ、一息ついた後はもう出発の7時40分になっており、急いで支度をして教員室前に止まっているタクシーに駆け込んだ。朝起きるのがあまりにも早かったため、今から短期留学に行くという感覚はあまりなかったが、車の中で揺られているうちに徐々に気づき始めた。

昨日、僕とS(短期留学に参加する同級生)は以前にフォレストスクールに短期留学をした先輩の話を聞いて、いろいろな想像を膨らませていた。”フォレストスクールの食事は立教英国よりもひどいらしいよ” ”授業中には必ず何か投げられているらしいよ” などとほとんどが心配になるものばかりだった。確かに先学期受けた短期留学の発表で、フォレストスクールに行った生徒はみな肯定的ではなかったな、なんて思っているとますます心配になってきて、さらに自分たちがホームステイからではなく、学校からの短期留学だと考えるとため息がこぼれるばかりだった。学校から通うことに反対しているわけではないが、100パーセントホームステイのほうがためになったのは確かだと思う。結局、何も考えずに飛び込むことが最善だ、という考えにたどり着いて、眠りに落ちた。

気づくとタクシーは細い路地に入っており、横の歩道には大勢の生徒が学校に向かって通学していた。奥には赤、青、黄、緑で彩られた校章が二階建ての平べったい校舎に描かれているのが見えた。そのままタクシーは校門を通り過ぎ、メインレセプションの前で止まり、僕たち二人を置いて走り去っていってしまった。あーあ、取り残された。だがもう逃げることは不可能になった。そう考えると、その時は意外と晴れ晴れとした気持ちだったのかもしれない。遠くからは生徒たちのしゃべる声が聞こえた。相当大きな声でしゃべっているな、朝からよくそんな元気でいられると思いながらドアを開けて中に入った。

ここからはあまりにも忙しすぎた。

(中学3年生男子)

(第2話に続く)